007 太陽が眩しいから刑事裁判では「被告人質問」という手続があります。法廷において、裁判官や弁護人、そして検察官らが被告人に対して質問を行うことができるのです。事件の張本人である被告人に対して質問をし、その受け答えや態度を観察し吟味することによって、被告人が犯罪を犯したのかどうか等を判断するため...
006 無職男性(26歳)C・ブロンテの代表作「ジェーン・エア」は、19世紀イギリスの、ある女性の生涯を描いた作品です。その主人公ジェーン・エアは、偏屈ながら、賢く芯の強い女性です。恵まれない幼少時代や、男性優位社会をものともせず、自らの頭を使うことにより自立した人生を送っていきます。賢く芯の強いと...
005 人形の家の弁護士ノルウェーの劇作家イプセンの代表作「人形の家」では、主人公の女性の夫が弁護士です。主人公の女性は「…弁護士なんていうのは、生活ということになると、とっても不安定なものよ。殊に上品で正直な仕事ばかりをやっていこうと思えばね。もちろん夫はそういうことしかしないでしょう。」と夫を...
004 「馬つなぐべからず」司法試験の論文式試験では、六法を自由に見ることができます。これを言うと「えっ、六法見てもいいなら試験で何を書くの?」という反応をなさる方もいます。おそらく「司法試験=あの分厚い六法を隅々まで暗記する試験」というイメージがあるためかと思いますが、たしかに私自身も勉強を始める前...
003 ヴェニスの弁護士今回は、シェイクスピアの有名な「ヴェニスの商人」の中の裁判を題材とします。 この作品の基本的なあらすじは「悪質な高利貸しのシャイロックが法の下で情け容赦ない取り立てを行うが、最後は自分が逆に法に裁かれることになる。」といういわゆる勧善懲悪の物語であり、読み終わると胸がスッと...
002 虫になる前後で「ある朝、なにか気がかりな夢から目をさますと、自分が寝床の中で一匹の巨大な虫になっているのを発見した。」という一文から始まるのは、フランツ・カフカの「変身」です。この作品については無数の研究や論評が存在するので、今さら素人の私が口を挟む余地などは全くありません。したがって今...
001 夢の世界と論理の世界三島由紀夫と言えば、言わずと知れた近代日本文学の超重要作家の一人でありますが、もともとは東京大学法学部卒の法科のエリートなのであります。したがって彼の作品には、法学と文学が交錯するような場面が多々登場致します。その中でも特に法学と文学が入り混じる作品として「豊饒の海...