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■ お客様が食事処で怪我をされてしまった


 多くの旅館やホテルでは、館内に食事処やレストランがあると思います。
 もちろんお客様に美味しい食事を召し上がっていただくことが目的ですが…稀に、お客様がレストラン内でお怪我などをされてしまうことがあります。
 急な段差に躓いてしまった…、スタッフが熱いスープをこぼしてしまった…、割れたグラスの欠片が座席上にあった…、アレルギー申告のあった食材を出してしまった…、など、様々な原因で、お客様がお怪我などをされてしまう可能性があります。
 その場合は、やはり旅館・ホテル側が責任を負わなければならない可能性が高いです。
 具体的には、治療費は必須として、場合によっては慰謝料なども必要になってきます。(法律上の根拠を分析すると、「使用者責任」「安全配慮義務」など複雑多岐に渡ります。)
 ただし、例えばお客様自身がその場で割ってしまった食器で怪我をされてしまった場合など、旅館・ホテル側が責任を負うべきかどうか疑問が残るケースもあります。
 ですので、お客様がレストラン内でお怪我をされた場合には、まず①事実関係をしっかり調査した上で、②旅館・ホテル側で治療費を負担するかどうか検討し、③治療費に加えて慰謝料などもお支払いするかどうかを検討するという流れで、一つ一つ慎重に進めることになります。
 また、もし治療費や慰謝料を旅館・ホテル側が負担する必要が出てきたら、まずは保険に加入しているかどうかをご確認の上、その保険の内容を担当者にご確認いただくことをお勧めいたします。
 いずれにせよ、万が一館内でのお怪我などのトラブルが発生した場合は、すぐにご連絡ください。



―弁護士より一言―

 先日は、ニュース番組「フジテレビ イット」にリモート出演させていただきました。
 宿泊拒否についての旅館業法改正は、世の中の関心も深いようで、テレビやニュースサイトからの取材が増えているように思います。
 実際にどういう場合に宿泊拒否が出来るようになるかについてはまだまだ審議中のようですので、今後の動向にも気を配っておきたいと思います。   

​(文責 旅館・ホテル業界に強い弁護士 佐山洸二郎 2023/9/5)

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